Smart Vision Pro 3
選択肢に残った3枚の中で唯一のソフトウェアエンコード機種です. チップは, かの名機 Power Capture Pro (今でも中古で高い) の搭載していた Philipsのチップの後継品である SAA7130HL を使ってまして, 良くは知らないですが PCProよりは良いのでしょう.
チューナはNEC伝統のALPS製で, なかなか評判が良いらしいです. 確かに外部のビデオデッキから入力したときと 内蔵チューナを使ったときで画質の違いがわかりませんでした.
対抗機種のMonster TVとほとんどハードウェアスペックは同じなのですが, 残念ながら NECのドライバはプロテクトがかかっているらしく, hunuaaなどのフリーソフトでAVIキャプチャを行ったりはできないようです. (hunuaaマニュアル内, Pro2EX の記述から類推) 追記: その通りなんですが, 回避方法があります. 何種類かありますが, どれも付属ソフトを起動させて ドライバをごまかしてるスキにふぬああを起動するもの. 参考文献: http://sideblue.pobox.ne.jp/diary/rev_movie.htmlなど.
実は買う時には「Monster TVとほとんど同じなら, 有名メーカー品のほうがいいじゃん?」 と思っていたので, この大企業ゆえの嫌がらせには一時的にがっくりきました.
まぁ, 仕方がないので付属ソフトのSmartvisionを使って予約録画等を試してみると, これがえらく快適. iEPGだかADAMS-EPGだか, よーするに自動的にダウンロードしてきた番組表を呼び出して, 見たい番組をダブルクリックするだけ. 後はスタンバイ状態であろうが復帰してキャプチャしてくれます. キャプチャ解像度が細かく選べない点を除けば, フリーソフトに負けないだけの機能がすべて統合されており, しかも発売当初から windows2000 対応でまったく不具合なく動く. これまでキャプチャと言えば付属ソフトは使わない, という常識があったので, 有名メーカー品に期待されることがすべて実現されているのは驚きでした.
もちろんその代償として付属ソフトによるMPEG1,2キャプチャ以外は一切できないのですが, そのへんはもっと高価なハードウェアMPEG2ボードやDVボードを買っても 同じであろうということで我慢です.
それと, 初期設定ではタイムシフトがONになっていてレスポンスが非常に悪いので, 即刻ライブモードに切り替えで, 普通のTVと同じように使えます. それでもソフトの起動と終了はきわめて遅いのですが, これはCPUが偉い人だと少しは違うのでしょうか…
期待した通りの製品ではありましたが, チューナのいらない人ならGV-MPEG2, 金のある人ならMTV-1000/2000をお勧めします. (SmartVisionのMPEG2は8Mbpsが最高なので, バラエティー番組のタイトルのように下衆な色使いで高速に動くものは かなり圧縮ノイズが出ます.)